PSYCHO-PASS

□過去
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『簡単に言うと、虐待だ』

「簡単な単語でまとめたね」

『まぁ、俺にじゃなくて、弟と妹にな』

「?君じゃないのか」

『母さんが弟を産んで、しばらくしてから死んだ。それから、父さんの子供への八つ当たりが始まった。
俺は慣れた。別になんとも思わなかった。でも妹と弟は違った。泣いて、泣きながら痛いと言うんだ。
そのたびに俺は代わりに父さんの前に立った。
そうして13の時に父さんを殺した。
妹を酒瓶で殴ろうとしたんだ。
俺はそのとき、無性に父さんが殺したくなった。
だから殺した。バラバラに解体して骨を焼いて砕いた。それだけだ』

「君は無性に殺したくなったら殺すのかい?」

『分からない。ただ、あの時は、酷く苦しかったんだ。目の前の男を殺すことしか考えられなくなった。』

「砕いてどうしたんです?」

『肉は生ゴミに出した。骨は砕いて砕けないのは鳥の骨と一緒に捨てた。…殺したことに罪悪感はあった。
精神科の病院にも行ったし、脳の病院にも行った。意味なかったけどな』

「衝動的な殺人ですか。」

「極めて猟奇的な殺害だけどね。…知ってるかい?心理学が取り入れられるようになったわけ」

チェ・グソンはいいえ、と言う

「何十年も前の話だが、当時14歳の少年が猟奇的な殺害をしたんだ。
自分より少しばかり年下の子供を殺害し、首を切り取り学校の校門に置いた。…犯人が子供だとわかったときは、かなりニュースになったそうだ」

『それから、学校という教育機関にカウンセラーというものが導入され始めたのか』

「それが今じゃ、社会全体に…ということだ」

『はたして、こんな世の中を昔の人々は願っていたのかね。』
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