ありがとうございました!
◇◇◇◇◇
走り出した。
何の前触れもなく。弾かれたように。
穏やかに会話に応じていた少女の豹変に呆気にとられる少年だが、小さな背中が人混みに紛れて視界から消えてしまう前に慌てて後を追った。
追いついた先で少女は立ち止まってきょろきょろと周りを見渡していた。何かを探しているみたいに。
普段のおとなしい彼女からは想像出来ないような落ち着きのない姿に困惑しつつ、どうしたのかと少年が訊くと。
少女は酷く狼狽えた様子で。
「――――おとう、さんが……いた、の」
と、唇を震わせながら告げた。
◇◇◇◇◇
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(※純血の吸血鬼本編とは無関係です)
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