恋の音色

□弱虫男の子
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「席替え」


席替えするぞ、なんて委員長が大きな声で呼びかけているけど正直、僕にはどうでもういいことだ
席が変わったところで、・・・何が変わるんだ。

いつも存在感がないんだ、バレたりしない。・・・うん、バックレよう


こそっ―――
恋雪「・・・」

美華「あ!恋雪くーん」

ドキッ
恋雪「あ、わ、う、宇野、さん」

美華「恋雪くん、席替えだってよー、もー楽しみだね」

恋雪「ぁ、えっと・・・」


ぐいっ――
美華「わっ」

蓮「お前んなに俺の横嫌だったのかよ」

美華「もー佐竹いきなり掴まないでっていつも言ってるでしょ」

蓮「・・・」ムスッ

美華「というか佐竹だって席替えしたいでしょ?いい加減私の横はうんざりって言ってたじゃない」

蓮「寂しく、なるだろうが」

美華「ツンデレ女子か!!」


恋雪「・・・」

美華「もー恋雪くんからも言ってあげてよ、」

恋雪「僕、は・・・」

蓮「・・・」

恋雪「ま、窓側のあったかい席がいいです・・・じゃ、」


美華「・・・」

蓮「・・・」


――「「席の希望かいっ!!!」」














その後、逃げようとしたところを委員長に捕獲された僕は渋々席替えのクジを引いた
 ――席替えしたところで何が変わるんだ。
そう思ってた。

そう、クジを引くまでは。



美華「恋雪くん!私の後ろの席だね、これからよろしく」

窓側の一番後ろの席、
前には、宇野美華さん

でも、となりには−――

蓮「・・・よろしくな、」



ライバルがふてぶてしそうに鎮座しておりました。
僕が勝手に思ってるだけだけど・・・

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続く

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