恋の音色

□弱虫男の子
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『恋』に落ちてしまった僕です。
0%の恋でも諦めなんて出来る訳なくて――

せべて、
あなたの恋が叶う、その瞬間まで


――好き、で居させてください。




美華「あー!今日、占い見るの忘れた!!」

蓮「うっせーよ、叫ぶな馬鹿。」

美華「私にとっては死活問題なんだよ!恋愛運は大事なんだから」

蓮「へーへー」

美華「あーもうまたそーやって適当に返事する」

蓮「はぁ、・・・っでお前何座?」

美華「え、調べてくれるの?わー流石イケメン男子の称号をもらってるだけあるねー」

蓮「てめぇーがうっせーからな。つかイケメン男子の称号ってなんだよ馬鹿」

美華「馬鹿馬鹿言うと佐竹の方が馬鹿になるよー」

蓮「黙れ。似非乙女」





恋雪「・・・」

今日も仲良しだな二人とも、席も隣り同士だし・・・いいな、
 クラスでも人気が有るカッコイイ佐竹蓮くん僕なんかが到底勝てるような相手じゃない、ね

僕に出来ることは、Ifの世界を考えては、あなたと結ばれるような夢物語を描くことくらいだ。
――どれをとっても佐竹くんには勝てないんだから



がたっ―――
美華「あ!恋雪くん!こないだ勧めてくれた小説、すっごく面白かったよ。ありがとね」

恋雪「ぁ、宇野美華、さん・・・」

美華「恋雪くんが図書員さんで本当によかった!また今度、おすすめの本教えてね」

恋雪「は、はい!」


蓮「おい、美華今日のお前、恋愛運イイってさ。告白できるって」

美華「嘘、本当!見せてー!」

蓮「ほら、こっち来いよ」

美華「うん!行く」


恋雪「・・・」
僕なんかが『恋』をしてしまったのが悪いんだ、勝ち目なんて最初からないんだから。

ほら、今もまた彼に取られても何も言い返せないんだもん。




片思いは楽しい、なんて誰が言ったんだろう。
そんな、ただ辛いだけだよ
でも告白するなんて勇気、弱虫な僕にはできなくて――

今の僕にできるのは、彼女の笑顔を遠くから見守ること


今はそれで充分だよ、好きになれて良かった

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続く

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