ShoRt DrEam
□暗澹冥濛-アンタンメイモウ-
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俺の横にはいつもお前が居た。
お前の横にはいつも俺が居た。
当たり前だと思っていたのに。
その日も一緒に登校した。
一緒に話したりした。
なのに、
「……トシ……別れよ……?」
突然告げられた別れ。
俺は頷くこともできず、拒むこともできず、ただ俯いていた。
「………さよならっ……」
そいつは泣いていたような気がした。
それは俺の心が見せた幻想なのか?
そうであったら俺は生きていくことすらきつくなるだろう。
俺はそいつを愛していたのだから。
それはもう狂おしいほどに。
「………なんでだ……?」
別れを告げられた理由がみつからなかった。
もう一度あの頃に戻りたい……
切実にそう思った。
その日からもうすべてが真っ暗になった。
いつしか俺はあんたを生きるための光にしていたらしい…
あぁ、こういう重いところがいけなかったのか……
暗澹冥濛
貴女がいないと前もみえない
希望なんてもっとみえない