1時間目・短編小説
□キミとボクA
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「ヤスくん」
「あ?」
「マンガなんか読んでないで僕の話聞いてくんないかなぁ?」
「あんだよ」
「………」
「ユッケ?」
「ヤスくん、僕…俺ね、きっと退院できないと思うんだ。」
ユッケにそう告白されてすぐ、俺は読んでたマンガをほっぽり投げて医者がいるトコに乗り込んでいった。
バンッ!!
診察室と書かれた部屋のドアを開け、近くにいた医者の胸倉を鷲掴みにした。
「おめ、医者だっぺ!!!!だったらユッケこど治せっぺ!!!!」
近くにいた看護婦達にハガイ締めにされた。
俺を追っかけてきたユッケにも泣きそうな顔で止められた。
それでも俺は暴れた。
誰かどーにかしてくれっぺって思った。
必死になって頼めばどーにかなっぺって思いたかった。
だって、退院できねーっつー事はそういう事だっぺよ…。