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□吸血鬼
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秀吉は思わず孫市の胸に飛び付く。



自らの胸の中で、小さく震えるダチに孫市はニヤリと不敵に笑う。



―ザァ…



雷を堺に降り続ける雨音を、孫市の胸の中で聞きながら、秀吉はソッと顔を上げる。



「孫…市…スマン、少し驚いてしもぉて…」



涙ぐむ瞳で秀吉は、孫市の方に視線を向ける。



「…」



しかし、孫市は俯いたまま微動打にしない。



??



不思議に思い、秀吉は顔を覗き込む。



「秀吉…実はオレ…お前に言わなきゃなんねぇ事がある…」



ため息まじりに、孫市は顔をゆっくり上げた。



言わにゃ…ならん事?秀吉が、そう言葉にする前に、孫市は話しを続ける…



「オレ…実は…吸血鬼なんだ…!」



孫市は内心大爆笑だった、誰がこんな事信じる?2人大笑いして、この話題を終わらせるつもりだった。
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