オリジナル小説置き場

□雨普幻想怪奇談
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思えばとっても長かった。
そう言い切ったのは、一人の少年だった。
学校の屋上で、一人で黄昏ていた。
「何でだよ、何で俺が黄昏ないといけね〜んだよ」
あまつさえツッコミまで貰ってしまった。
「あまつさえって何だよ」

「ま、思えば長かったってのは間違ってはね〜けどな」
その少年、文神尭(あやがみ たか)はそう言った。
「お前だって、このたった一夜で、かなり大変な思いをしただろうに?」
尭はニヤニヤとした笑い顔を隠そうともせずこちらに向けた。
では話そうか。この雨普という土地で起きた不思議な怪奇談を
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