オリジナル小説置き場

□コンビニ停電事件
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現在PM7時。
ボーンボーン
「相っ変わらず変なチャイムだ事」

ボーンボーンとこの大学、倭槻大学のチャイムが鳴り響く。
倭槻よ?読める?【やまとつき】って読むのよ。これで。
大学名もさる事ながら、チャイムも変だし、通う学生が変なのはもちろん当然。
・・・その一人に私も入っているのは非常に不覚だけれど。

でもこの大学、国内で1、2を争うほどのITが盛んな大学でもあるの。
PCはもちろん、ビジネスやネット知識、株など、先進諸国には必要不可欠なスキルがこの大学でほぼ身についてしまうという、微妙に素晴らしい大学よ。

で、私が今何をしているかというと・・・
「月君、遅いわね・・・」
待ち合わせの真っ最中。でも別に恋人とか待ってる訳じゃないからあしからず、ね。

「あ、菫さ〜ん!!すみませ〜ん!!」
「あ、やっと来た」
黒いコートを着てやってきたのは芭蕉宮月君。この子もみょうちくりんな名前で、これで【ばしょうみや らいと】って読むのよ。不思議でしょ?
あ、ちなみに私は御子柴菫【みこしば すみれ】よろしくね。

「ごめん、学校の補習が無駄に長引いちゃって・・・」
「どうせ居眠りでもしてたんじゃないの?違う?」
「違うよっ!!寝たのは先生の方!!俺は寝てない!!」
「・・・」
「なんでそんな哀れみと飽きれと同情の目で見るんだよ・・・」
「別に。先生をそんな風にさせるほどの何かを貴方がしたんじゃないの?なんて微塵も思っていないわよ?」
「くぅ・・・」

この子、成績抜群なんだけど・・・。PCがとっても苦手な困った子なの。それなのにPC系の専門学校行ってるもんだから、こうやって補習授業ばかりするのよね

「とりあえず、行きましょう。ここに突っ立ってても話が始まらないわ」
「そうだね。って話って?」
「こっちの事だから気にしないで」
「了解でっす」

ああ、そうそう。私達はこれからコンビニに行くの。無駄な期待はしないで頂戴ね。
・・・今回は。
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