保管倉庫

□くじ運の行方(仮タイトル)
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最後に出てきた玉の色は、金色。

「おめでとう!特賞、箱根二泊三日n…ってコレ一昨日出なかったか?!」

鐘を鳴らそうとして止め、他のスタッフに聞くおじさん。

箱根二泊三日って、もしかして………あのおばさんが?

「あれ!?確かに一昨日、出ましたよ。特賞」
「誰だ玉戻した奴ぁー!!……あ、すみませんねぇ。こちらのミスでして、もう一回どうぞ」
「あ、はい」

もう充分だったのだが、さっさと回す。

ガラガラガラ…コロッ


出てきた玉の色を見て、私はため息をつくしかなかった。

どうしろというんだ、私に。


おじさんに「二つも二等を当てるなんて凄いじゃないか!」と笑顔で見送られ、私は段ボールに入れてもらった、
ティッシュ箱三個、
コシヒカリ五キロ、
カップ麺一箱、

…と、
デ○ズニー○ンドパスポートペア二組分を自宅へと持ち帰る。


…だから私にコレをどうしろと?!


───────────


昼飯を食べ終え、ため息をつく。
机に置いたパスポートペア二組。
私はそれを睨みつつ、悩む。

「…コレ、誰に譲ろうか………」

私は行く気はまっったくない。
金券ショップに売ってしまってもいいのだが、知り合いで欲しい人がいればその人に譲った方がいいだろう。
せっかくペアなのだから、出来ればそういう関係の人達に。
受け取ってくれそうな知り合いを思い浮かべる。

「……一組は、決定だな」

時計を見て、この時間なら彼は彼処にいるだろうと出掛ける準備をする。


───────────


「…やっぱり、ここにいたか」

ポップン学園近くのコンビニ前。
そこで彼は肉まんを頬張っていた。
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