保管倉庫
□お菓子作りは計画的に。
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その日の夜。
「………ミニッツ、何やってるんだい?」
「あ、お兄ちゃん」
夕食後、自宅のキッチンでミニッツが何かしているのを見つけたタイマー。
「あ、チョコ作りかぁ」
「うん!お兄ちゃんと友達の分の友チョコ!」
丁度、湯煎でチョコを溶かしている最中。
「そっかー、楽しみにしてるよ。けど、火傷に気を付けるんだぞ」
「わかってるもーん」
そのままタイマーは自分の部屋へ。
「よーし、ミニッツ頑張るぞ〜」
「…はにょ?チョコ余っちゃった」
型にチョコを流し込み終ったが、ボウルにはまだチョコが。
「どうしよう………あ、そうだ!」
何かを思いついた様子のミニッツ。
何処かから丸い型を取り出してさっと洗い、それに残りのチョコを入れる。
「えへへ〜」
何をするつもりなのだろうか。
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バレンタインデー、当日の午後。
ミクの自宅。
「…出来たー!ラッピング完成〜♪」
チョコを入れた箱に包装紙やリボンでラッピングし終ったミニッツ。
「綺麗に出来たわね。ミニッツちゃん」
「えへへー。それじゃ、ミクお姉ちゃん!カモテツさんに渡しに行こう!!」
ラッピングした箱を自分のバックにしまう。
「行きましょうか。鴨川さん、午後は家にいるそうだから」
ケーキが入っている箱を持ったミク。
「レッツゴー♪」
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ガチャ
哲夫が玄関のドアを開ける。
「「こんにちわ〜」」
ドアの前には、ミクとミニッツが。
「あ、ミクさんにミニッツさん。こんにちわ。外は寒いから、どうぞ」
部屋の中へと促す哲夫。
「「お邪魔しまーす」」
ちなみに、前日ミクがメールで哲夫に『明日、ミニッツちゃんとバレンタインチョコを渡しに行きたいんですけど、いいですか??』と予告済み。
「はい!カモテツさん、バレンタインチョコレート!!」
部屋に通されイスに座った直後、バックから箱を取り出して哲夫に渡すミニッツ。
「ありがとうございます、ミニッツさん」
にっこり微笑む哲夫。
「エヘヘ〜」
照れるミニッツ。
「私はガトーショコラを作ってきました。皆で食べましょ」
ケーキが入った箱を机に置くミク。
「それじゃ、包丁やお皿持ってきましょうか」
「あ、手伝います」
「ミニッツもー」
三人仲良くキッチンへ。
ミニッツはフォーク、ミクは飲み物、哲夫は包丁とお皿を運ぶ。