保管倉庫
□炎と小鬼と節分と。
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「ったく、お前は神出鬼没じゃな!それ、鬼は外ーっ!!!」
コタツに置いてあったお豆を掴み取り、自分の炎を纏わせて淀ジョルに向かって投げつけるダース淀。
『久し振りに御会いしたのに、随分なご挨拶ですねぇ――ダースさぁん』
それを軽々避ける淀ジョル。
カチンときたダース淀。
「黙らんかこの餓鬼がぁっ!!」
今度は、いつの間に台所から取ってきたのか、柊鰯に炎を纏わせてぶん投げた。
『え?ちょ、海の物は苦手なんですってばッッ!!』
慌てて淀ジョルは退散した。
「……塩水が苦手なのは知ってたんですけど、海魚も駄目なんですか?」
「あの様子からして、その様ですな。海関連で嫌な思いでもしたんじゃないでしょうかねぇ」
「ヒュヨ〜?…コゲーコゲー」
鬼-BEが窓際から黒い物を拾ってきた。
哲夫にその黒い物体を渡す。
「あ、柊鰯」
辛うじて、形を保っているが炭状態の柊鰯。
「あちゃー、真っ黒焦げになって…申し訳ない」
「いえいえ、淀ジョルを追い払えて助かりました」