保管倉庫
□水滴る拡声機は出会いを呼ぶ
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「「「(うわぁ…)」」」
「ま、そうゆう事だ。ちゃんと選んでこいよ〜」
そういってMZDは、「俺、色々と忙しいから」といなくなった。
「…えーっと…それじゃ、ここからは個別に行動ということで、いいですか?」
「だな。一緒にいると明らかにマズイだろう」
「目立つドン」
「それじゃ、また後でね〜。うひょひょひょ」
先に行く極卒。
「…この企画、彼奴が一番やる気だな…」
「ですね」
「同感だドン」
「…さぁて、誰がこの僕の手下にふさわしいかなぁ〜?」
小声でそう呟きながらポップンパーティー会場を一通り見て回る極卒。
…と、
「お兄ちゃんどこだろ……きゃあっ!!」
極卒とすれ違いかけたコップを持ったウサギの恰好をした少女が、足を滑らして転んだ。
ビシャアッ!
「「あ」」
コップの中身が極卒にかかる。
「ごっごめんなさいっ!!大丈夫ですか!?」
慌てる少女。
「ん…このくらい平気さ。じゃあね」
「え?あ、あのっっ」
さっさと立ち去る極卒。
空っぽのコップを手に、取り残される少女。
「…平気とはいったものの…コレ、マズイよねぇ〜」
会場の隅で呟く極卒。
服は大してかからなかったものの、拡声機にかかってしまっていた。