保管倉庫

□あ、本当に黒くて赤い。
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僕も、兄さんも、そしてプレイしたあの人もポカーンとしていた。
その後、僕は自宅に戻ったけれど兄さんは研究所に泊まりこみ。
ちなみに、今日は呼び出されるまで顔を合わせていなかった。

「…それで、僕にやつ当たりで正座なんですね…」
僕は溜め息をついて、うなだれた。
「ゲージがギリギリならまだ納得は出来た。しかし、あれは納得いかん!!」
ゲージは判定より+3。
「楽譜に慣れただけじゃぁ…」
「と、に、か、く、だ!…哲夫?」
ああ、今までとはうって変わって笑顔の兄さん。
「…なんでしょう?」
なんか怖いオーラを発してるよぅ。
「鬱憤晴らしに、付き合ってもらうぞ???」
反論不可能なオーラを発しながら笑顔で言う兄さんの手には、一体いつどこから出したのか謎すぎる七色の液体が入ったフラスコが。
背筋がゾクッとした。

「い、一体なにを…」
「なぁに、心配するな。ちょっとした実験をするだけだ。ちゃんとマウスで試して、すでに安全なのは立証済みだ」
ジリジリと、僕に迫ってくる兄さん。
僕は必死に逃げようとしたが…床に直接、しかも長時間正座をしていたせいで足が痺れてうまく動かない。
「…うぅぅぅ…」
僕は、逃げられないという事実を受け入れざる負えなかった。
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