保管倉庫
□そんなお年頃です
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「いますぐ大人になりたいっ!!」
彼女は、真剣な表情でそう言った。
「………いきなり、どした?ミニッツ」
ポップンパーティーの最中、MZDはミニッツに駆け寄られたと思ったらあまり人がいない所へ引っ張られ、突如そんな願いを願われた。
「…さっき、お兄ちゃんとニャミお姉ちゃんが一緒にいたでしょ?」
「ああ、いたな」
ミニッツとMZDは、タイマーとニャミがいる方に目を向ける。
二人は周りを気にせずいちゃいちゃラブラブ。
「ものすっっっごく!羨ましいのー!!ミニッツもあんな事したい〜!!」
「ハグしあったり、ハート飛ばしまくりで互いにケーキ食べさせあったり、最終的には周りに人がいるにも関わらずほっぺたにチューしたりされたいのかミニッツよ」
すべて、今までのポップンパーティーでタイマーとニャミがやらかした事である。
「え、えっと……恥ずかしいから、みんながいる所でキスはいいや」
想像したのか、ポッと顔が赤くなるミニッツ。
「………まあ、一時的に姿を大人にする事は出来るけどな」
MZDはミミニャミと影がいる方の様子を眺めながら、ポツリと呟く。
「本当!?」
目を輝かせるミニッツ。
「でもな〜、そういう事を神様が安易にやっちゃマズイしぃー?」
一応、神としての自覚はあるらしい。
(影に怒られるのが嫌なだけだが)
ガシッ
MZDの両手をミニッツが掴む。
「お願い神様〜っ!!」
うるんだ瞳で見つめられる。
〜3分経過〜
「…あー…。……はぁ…わかった分かった。やってやるよ」
根負けたMZD。
「やったー!」
大喜びのミニッツ。
「大人になりたいっつったって、どのぐらいがいいんだ?流石におばさんは嫌だろ」
「えーっとね、えーっとね…高校生ぐらいがいい!」
「やっぱその辺りだよな。わかったから、目瞑れー。高校生ぐらいにしてやるから」
「わ〜い♪」
言う通りに目をぎゅっと瞑るミニッツ。
そのミニッツの前に両手をかざすMZD。
「あ、そ〜れっと!」
一瞬、眩しい光がミニッツを包んだ。