保管倉庫

□あいどるふぃーばー
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「30分後ぐらいにリハーサルで呼びにきますので、それまでお待ち下さい。鴨川研究員」

「わかりました」

若いスタッフはお辞儀をし、楽屋を出ていった。


「…ちょっと緊張するなぁ。学会とは勝手が違うし……うぅ、どーして本部は急に兄さん呼び出すかなぁもう。支部長代行だからしょうがないけどさー…」

ちょっと愚痴を洩らす哲夫。



今、哲夫は夏によくある特番の収録の為にテレビ局にいた。
本来、この仕事を受けたのは兄でありIDAA武蔵野支部の支部長代行の拓也だったのだが。

2週間前、本部が各支部長を集め会議を開くと通達を出した。日にちは収録日と同じ。
その為、哲夫が代わりを務める事になった。



「……本番前に、掌に人って書いて飲んでおこうっと」


これからこのテレビ局で起きる出来事を、彼はまだ知らない。
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