保管倉庫
□お菓子作りは計画的に。
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バレンタインデー前日の午後。
ミクの自宅、キッチンにて。
「ちょこっとチョコをーまーぜまぜ〜♪」
湯煎しているチョコを掻き混ぜているエプロン姿のミニッツ。
「ミクお姉ちゃん、もうちょっと混ぜた方がいいかなぁ?」
「そうねぇ…もう少しかな」
チョコを覗き込みながら、自身も手に持ったボウルの中のケーキ生地を掻き混ぜているミク。
「ミクお姉ちゃんは何のケーキ作るの?」
「私はガトーショコラよ。ミニッツちゃんがチョコ作るから、違うのがいいかなって。
チョコ2つよりも、チョコとケーキの方が鴨川さん食べやすいと思うから」
「そっか〜。…カモテツさん、喜んでくれるかなぁ?」
「喜んでくれるわよ、きっと。あ、もういいんじゃないかしら?」
「は〜い」
お湯からボウルを出すミニッツ。
「次はチョコを型に…」
バッドの中に並べたハートや星の形をした型にチョコを流し込む。
「あとは冷やすだけ?」
「そう。荒熱がとれたら冷蔵庫に入れて、冷えたらチョコの上に模様とか描いて出来上がりね」
生地を型に流し込み、オーブンにセットしてスイッチを入れるミク。
「わーい♪」
「…出来たー!」
チョコにハートや文字を書き終えたミニッツ。
「お疲れ様。いい出来ね」
「ミクお姉ちゃんのケーキはまだ焼けないの?」
「もうちょっと時間掛かるかなー。…て、ミニッツちゃんもう五時よ!?」
オーブンの表示を見た後、壁に掛けてある時計を見て慌てるミク。
「本当だっ!早く帰らなきゃお母さんに怒られちゃう〜」
ミニッツは慌ててエプロンを脱ぎ、帰る支度をする。
「また明日、うちに来てチョコのラッピングし終わったら、鴨川さんに渡しに行きましょ!」
「うん!それじゃ、ミクお姉ちゃんまた明日お世話になりま〜す!!」
「また明日ね」
玄関でミニッツを見送るミク。
「……さてと、ガトーショコラちゃんと出来るかしら…?」
少し不安顔でキッチンへ戻る。