保管倉庫
□新年早々の悪夢
1ページ/8ページ
――――元旦、午前七時。
「明けましておめでとうございます。兄さん」
「ああ、明けましておめでとう。今年も宜しくな」
「はい。あ、お雑煮作ったんで食べましょうか」
「…元旦からご苦労様だな」
―――朝食中。
「そういや、お前はもう初夢は見たのか?」
お雑煮を食べながら聞く、拓也。
動きが止まる哲夫。
「え、…えーっと………あ、兄さんは見たんですか?」
「ああ、何故か富士山登ってる夢を見た」
「富士山が出てくるなんて、縁起がいいじゃないですか」
何か話をずらそうと必死な哲夫。
「実際はそんな体力ないがな。
で、お前は?」
かわしきれず。
「えぇーっと…………
淀 ジ ョ ル に 押 し 倒 さ れ る
夢を……………」
「〜〜〜〜っ!?!?」
思わず、噴く拓也。
「「…………」」
『バキッ』
気まずい雰囲気の中、拓也の箸が折れた音だけが響いた。