短編集
□俺のおとうと
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「お父さん…ツバサとお母さんはどこにいるの?」
リビングでなぜか俺より早く、帰宅した父がいた。その時の俺は気付かなかったが。
「会いに…いくか?」
「うん!」
父の震える声にも気付かず、明るく答える俺は本当に馬鹿だった。
父は車を出してツバサ達がいる場所へ向かう。
そこは『病院』だった…。
「あ、にいちゃん…」
「ツバサ!」
真っ白な壁に包まれた『病室』。ベッドは一つしかなかった。
「お父さんはお母さんと先生とお話があるから、2人ともここで大人しくしてるんだよ。」
「はーい。」