はなし
□あと何人殺せば化け物になれますか
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「………」
高杉さんは無言で私の頭をわしわしと撫でた。
子供扱いされた…
そんなことを考えていたら、お茶も出していないのに気付く。
こんなんじゃ子供扱いされても仕方ないか。
私はお茶をいれる為に部屋に戻った。
トン、と静かに湯呑みを置くと、直ぐに手が伸びてきた。
…待たせてしまっただろうか。
「すみません…」
「お前、謝ってばっかだな」
喉の奥で笑われた。いつもの彼独特の、私の好きな笑い方だ。
重みを感じる、でも楽しくて出る笑い声。
「化け物がどうとか、さっき何を考えてたんだ?」
ふと思い出したように聞かれる。
「いえ、たいした事じゃないですから」
「暇つぶしだ、聞いてやる」
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