はなし2

□世界を嫌うということは、
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「だから、嫌いなんて言っちゃ駄目だよ!」



あぁ相変わらずお人好しだ。
思わず頬が緩んだ。



「…亘、俺は嫌い『だった』って言ったんだ。今は違う」

「えっ…あっ、」

亘の顔が少し赤くなった。


「前は俺を受け入れない世界なんて嫌いだった。」

今度は寂しそうな顔。

「でも今は、受け入れてくれる人がいる。
その人がいるこの世界は、好きだ」


今度はとても嬉しそうな顔をしている。

それを見た俺の顔もだらしなくゆるんでいるだろう。
カッコ悪いと思うが、亘だから。


亘はさっきより赤くなりながら、言った。

「僕、美鶴の世界にずっといたいな…」

今度は俺の顔が赤くなる番。





君がこの世界にいるうちは、きっと世界を嫌う気にはならないだろう。






07.12.4
08.1.4修正

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