はなし2
□世界を嫌うということは、
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ねぇ 美鶴
世界を、嫌わないで。
世界を嫌うということは、自分を嫌うのと同じだから。
「美鶴は、世界が嫌い?」
静かに本を読んでいたと思ったが、亘は急にそんな事を言ってきた。
おそらく本の影響をまに受けたんだろう。哲学っぽいのを読んでいたし。
「…あぁ、嫌いだったな」
そう答えると、なんだかショックを受けたらしい顔をしていた。
…かわいい。
「でも「あのね!世界は自分のことなんだって。だから、世界が嫌いっていうのは自分が嫌いなのと同じなんだよ!」
亘は怒ったように、俺の言葉を聴かずにそう早口でいう。
興奮しているからか、あまり上手い説明とは言えないな。
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