短編小説

□ぬくもり
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いつの間にかマンションの近くまで来ていた。



自分でも気付かないうちに歩調が早くなる。



あと少し。



鍵をポケットから出し鍵穴へと挿そうとするが手が震えて上手くいかない。



このっなんでっ手が、上手く……



カチャッ



鍵は回していない、どころかささってもいない。



……香奈。



静かにドアを開ける。



「おかえりw」



あぁ……何でだろ、あんなに会いたかったのに上手く顔が見れない。



「ただいま///」



両手を広げている香奈。



その腕の中に包まれるとすごく安心した。



暖かい……。



そっか……アタシは今まで勘違いしてたんだ。



アタシが幸せにしてもらってたんだなぁ。






ねぇ香奈、香奈は今幸せ?……アタシは幸せだよ。とっても。






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