Short Novel
□眠らないオヒメサマU
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眠らないオヒメサマU
『妻にでも愛人にでも、なって差し上げますわっっ!!』
つい口走って言ってしまった愚かな言葉。
あとになって、自分の愚かさに気付き頭を抱え悩んだものだ。
だが冷静に考えれば、“あの”キラ・ヤマトだ。
社長の甥っ子だかなんだか知らないけど、仕事にたいして不真面目だと聞くし。
女関係も悲惨だとよく聞く。
わたくしのだした条件を、あの男がクリアできるとは到底おもえない。
とにかく、あの余裕しゃくしゃくとした顔が敗北に歪むのを速く見たいものだ。
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