Short Novel

□knight of dawn.
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knight of dawn.―暁の騎士様―







『カガリ…さん――』


雨が降っていた時だった。


いつも明るく輝いていた瞳を、真っ黒に染めて彼女は私を訪ねてきたのは。












私の親友は、ピンクの長い髪がふわふわっとしていて、大きな瞳は私の大好きな青空の色をしてる。






言葉使いも、ですます調で、一発でお嬢様ってわかった―――私とはまったく正反対。





そんな彼女と会ったのは、私のたった一人しかいない家族…片割れの彼女としてだった。






『紹介したいヒトがいるんだ』

と、顔をピンク色に染めながら言ってきた弟は、いつもと違って、それはもう…天地がひっくり返るかと思ったくらいに、衝撃をうけた。





昔っから女の子達にキャーキャー言われてたけど、興味が無い顔してたから(もっとも、フェミニストだから良い顔してた。私が言いたいのは、心ン中での話ッ!)、こんな恋する乙女みたいな顔するのは、母様のお腹ん中から付き合いだけど、一度も見たこともなかった。




あいつに彼女ができたのは、とても喜ばしいことで、自然に私も嬉しくなった。





だがそれと同時に、寂しく感じたのも事実だった。





私にはキラしかいなかったから、取られてしまったように思ったからだ。



でもそんな考えは、彼女に会ったら吹き飛んでしまった。




逆にキラから、盗んでやりたい!と思ってしまうほどだった。



『さすがあのキラが惚れた子』と、納得もした。







会った時、この子が私の妹(年上だったが)になったら、良いなーとぼやいてしまった。





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