Short Novel

□眠らないオヒメサマV
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「当然ですわ、一通りのテーブルマナーは使いこなせますもの――――これくらいできなければ、玉の輿にのった先で恥をかいてしまいますわ」




「ふーん…」





「だって、そうでしょう?―――お伽話のシンデレラだって、お城に行ってきっとテーブルマナーなどで苦労したに決まっています」






なんだか説得力のあるラクスの言葉にキラは、深く頷きながら笑った。それから、喧嘩ごしだった二人が嘘のように会話を弾ませながら食事を楽しんだ。








○●○●○●○●○



――――ドサッ


「……ぅ、ん」




強い酒に、すっかり酔っ払ってしまったラクスをキラはベッドに寝かせた。甘くて飲みやい日本酒に油断したラクスは、アルコール度数の高い酒をかなり飲んでしまった。案の定、ラクスは酔っ払って寝入ってしまった。





酔っ払ったラクスをキラは抱き上げ、ホテルの部屋まで連れて行った。



キラはもともと、このつもりだった。





いつまでたっても、アスランを引きずってるラクス。だから、無理矢理こっちを向かせる為にこうしてホテルに連れて来た。





ベッドの上では無防備ですやすや眠っているラクス。スーツのスカートからは、すらりと見事な脚線美を誇る脚が。長い桜色の髪は、白いシーツの上に美しく散らばる。





キラは、ピンク色に紅潮している頬を優しく撫でる。ベッドに片手をついて、その腕に体重をかけるとギシッとスプリングが鳴く。







開いたシャツから見える、細くて真っ白な首筋。キラはゆっくりと顔を近づけた。





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