TIR NA NOG

□U-Y
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「いやぁ助かったよ。ありがとう」






誤解もめでたく解け、キラとシンは宇宙港と居住区を繋ぐエレベーターに乗っていた。


薄暗いエレベーター内で苦笑いをこぼすキラにシンは溜め息をこぼした。







「気をつけて下さい。俺がいなかったら連行されてたかもしれないっすよ」




少し前のテロ騒ぎで、議長の名前に皆ピリピリと神経を尖らせている。








「うん。…そうだね」



「‥‥‥」





本当に分かってんのかこの人、とシンはハハと笑うキラを見つめた。


放って置いたらタクシーの運転手にもクライン邸に行って下さいと言いそうだ。










「――あの、さっきの話って」






技術者云々といった言葉が気になっていたシンは思いきって聞いてみた。しかしキラの耳には留まらずに空気に溶けて消える。


暗闇に慣れた目に眩しいほどの光がエレベーターの中に入り込んだ。



居住区に入ったのだ。









「‥綺麗だね」





目の前に広がる景色にキラは呟いた。









ラクスが守りたかったプラント。



――ラクスが守る世界。






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