§Secret§

□§Secret§
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ラクス・クラインが妊娠した。



キラの子どもを?






あの女が?私ではなくて、どうしてあの女が。私にはできなかったのに、どうしてっ。









キラを最後まで信じず、手放した女なんかに渡せない。







キラは私のなんだから。

















『俯いていたら、可愛い顔がわからないよ』




形だけの誕生日会。




不仲な両親の間に生まれ、愛情を貰えなかった私。幼いながらに人を信じることができなかった。





利益にしか興味のないパパの知り合いも、やっぱりお金が大好きな人間ばかりで、その子どもらも私に媚びを売るようにしつけられていた。










だから誰も信じれなかった。






誰もかもが気持ち悪くて、見たくなかった。だから自然と視線が下に向いていって。






でもそんな時に声をかけてくれたのが、キラだった。





キラの目は綺麗だった。






初めてだった。





私の家の会社より大きい会社、ヤマトコーポレーションの跡取り息子。大企業の一人息子なのに、目は汚れていなかった。










金って感じがしなかった。










キラは私の世界を壊してくれた。









『知ってる?下を向いているより、上を向いていたほうが幸せになれるんだよ』





『あ、あな‥た』










『僕の名前はキラ・ヤマト。よろしくね』









そう。キラが私の世界。








あの日から私は始まったの。











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