Short Novel

□眠らないオヒメサマU
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(な、なんなのですかー!噂とはまったく正反対ではなくて?!)




キラの仕事っぷりに戸惑いを隠せず傍観するしかないラクス、手当たり次第に仕事をキラに回していた為、自分の手元にはほとんど仕事が残っていない状況にまでなってしまった。






ムキーッ!と怒りを隠せなくなってしまったラクスは、鬱憤晴らしに休憩所でお気に入りの紅茶を入れ、独り言をぶつぶつ唱えていると、肩に軽い衝撃がはしった。



いきなりのことで、ラクスは驚きカップを落としてしまうという、普段の彼女らしくない失態をしてしまった。




幸い中身は無く、カップはプラスチックの使い捨て用のだった為割れずにすんだ。




ホッと胸を撫で下ろすと、怒りがムクムクと沸いて来る。







(声もかけずにいきなり手を肩にかけるなんて、非常識極まりないことですわっ!)




文句の一つでも言ってやろうと振り向いたラクスは口を開いた。






「なに、を―――ッッ?!!」


『なにをなさいますの』と、言ってやるつもりだったラクスだったのだが、後ろに居た人物に驚き全てを言い切る前に言葉を飲み込むラクス。






そして慌てて、その主の名を呼んだ…というより、叫んだ。






「ざっ、ザラ専務っ!―――――…と、ヤマトさ、ん?」



アスランだけと思っていたラクスだったのだが、アスランの名前を呼んだ後に彼の後ろからキラがにこやかな顔で現れたのだ。




慌てた表情は一変、嫌悪に満ちた顔が現れる。





だがここは鉄のラクス!(?)






気付かれないうちに笑顔を作りだし、輝かんばかりの微笑みをその整った容姿に象らせていた。






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