The world of despair

□The world of despair
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act.8《戦闘力》




キラ達は驚くべき回復力で、重傷患者だったのもかかわらずに、短期間で退院した。


医者達も驚いており、ただただ関心の声をあげていた。




ここまでの回復は、戦闘員不足となっていたオーブには喜ばしいことであった。





だが、喜ばしくない者達も極一部だが存在したのだ。



「もう退院だってさー」



人気のない所から、ピンピンしているキラ、アスランを見つめるのは、カガリとラクスだ。




カガリは興味ありげな顔をしているが、ラクスは反対に険しい顔をしていた。




ラクスの貴重な表情に、カガリはニヤニヤしつつ、笑っていられない状況に苦笑いを零す。




「………帰りましょう」


ラクスは低い声で呟くと、薄暗くなっている路地に消えていった。



「そーと、動揺してんのね」


態度で示してはいないのだが、声がいつもより少し高かった。



相手を屈服させるに低い声を使うのだが、今のは明らかに少し高かった。



それは動揺を指していたのだ。





カガリも一言呟くと、ラクスと同じ薄暗い路地の闇に自身を溶け込ませ、消えていった。





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