§Secret§

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「ではウィル、わたくしは病院に行きますわね。今日からは、わたくしも本宅で過ごそうと思っていますから」





ホテルのエントランスで、見送りに来たウィルの頬にラクスは軽くキスをすると、ニッコリと微笑んだ。




「‥‥うん!速く帰ってきてね、ラクス」





ウィルもラクスの頬にキスを送ると、ラクスに強く抱き着いた。





「ええ、わかっていますわ」





ラクスもウィルを優しく抱きしめ返すと、迎えに来ていた車に乗り込んだ。









車の揺れに、身を任せながら、ラクスはこれからのことを考えていた。ウィルが外に出てしまった以上、アスランに気付かれてしまっただろう。ウィルがキラの子だということを。彼のことだから、今日か明日あたりに訪ねてくるだろう。だが、キラに知られてしまうわけにはいかない。





少し酷かもしれないが、クラインの力で彼を押さえ付けなくては。






彼には悪いと思うけれど、キラに知られてしまうほうが恐い。









―――――――――




「ありがとう、じゃあ夕方またいらして下さい」




病院の裏口につき、車を降りて入口を目差す。正面はなにかと目につきやすいから、用心の為。


入口まで歩いて、電子ロックにパスワードを打つ。そのまま、外科階まではエレベーターで。






エレベーターをおりると、見知った色が目についた。





「……おはようございます、アスラン」





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