§Secret§

□§Secret§
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「どうなさいましたの?」



「…ラクスちゃん」









ぼーっと突っ立てたミーアの前に、いつの間にかラクスが立っていた。柱に寄り掛かりながら、微動だにしなかったミーアを見つけたラクスは、アイリと別れて下のフロアまで降りてきていた。








長い睫毛に縁取られた、自分より青い瞳を眺めると、ミーアは、ゆっくりと頭を振る。
















「なんでもないの。ちょっと考えゴトしてたの」






「そうでしたか。ミーアちゃんらしくないので心配しましたわ」









優しい笑顔。





私はこの笑顔を守ってあげたい。










この笑顔が苦悶に歪んでほしくない。













「ひっどーい!私だって考えゴトの一つや二つくらいあるもんっ」






「まあ」






ラクスちゃんに何か言ってあげたいのに。私は何か言う権利を持ってないから、いつも通り、仲良しの従姉妹でいるしかない。














「では今度、ミーアちゃんの相談にのらせてくださいませ」










ぱあぁとミーアの顔が輝いた。











「それって、ミーアとデートしてくれるってこと?!」










「久しぶりですわね、ミーアちゃんとのデート」










「やった!じゃあ今度お休みが一緒の日ね。やくそくっ」










ミーアの顔から曇りが消え去ったのを見届けると、ラクスはいつものように微笑んだ。










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