ＳｋｉｐＢｅａｔ！
□本気も本気
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『本気も本気』
☆☆☆☆☆☆
最近、彼女を狙う男共が増えている。
それとなく、虫除けしているがそれでも彼女に言い寄る男は後を絶たない。
それもこれも、彼女が…『京子』が可愛い過ぎる所為。
「蓮、そんなことばかりしていると敵をつくるぞ？」
「でも、社さん、あの子は自分がモテる自覚ないから、変な男に誑かされてしまわないか心配になるんですよ」
いっそ、俺が誑かし…イヤイヤ。
「蓮…」
「どうしたんですか？社さん、そんな怖い顔して」
「お前がいつまでもぐずぐずしてるなら、俺、本気になっていいか？」
「何をです？」
「俺、キョーコちゃん、本気で狙うよ？」
「！」
まさか、社さん！
いや、彼は以前から彼女とは仲が良いし、彼女に至ってはもしかしたら、俺より社さんに笑顔を向ける方が多いかも知れない。
だけど、こんな事言う権利は俺にはないかも知れないけど…。
彼女を渡したくない。いや渡せない。
「なあ、蓮。冗談で言ってるんじゃないんだ。本当に本気でキョーコちゃんを狙って要るんだ」
社さん…たとえ貴方を敵にまわしても…
「蓮の嫁に！」
「はぁっ？」
思わず素っ頓狂な声が出てしまった。顔もなんだかずいぶんな間抜け顔になっていたらしい。社さんに「さっさと顔を戻せ」と、たしなめられてしまった。
それにしても、狙っているって、自分の彼女に、ではなく俺の嫁にですか？
「キョーコちゃんはお前に飯を食わしてくれる貴重な人材だし、今時珍しいくらい真面目な娘だからな、マネージャーとしては彼女を逃す手は無いと思うんだ」
社さんはそのためなら協力するぞ、と言ってくれる。
この人を敵に回さなくて心底良かったと胸を撫でおろした。