□ゆめしょうせつ
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生きるか死ぬかを選ぶとしたら僕はどちらも選ばないだろう。
何故かって?どちらも嫌だからさ。
考えてごらんよ、死ぬのが嫌なのは当たり前かもしれないけど生きるのは意外と恐いもんなんだよ。
死を生を持った瞬間受け入れなくてはならない。死を待たなきゃいけない。そんなのは嫌だろう恐いだろう?
僕は弱虫な人間だ、幾らテニスが上手いからって弱虫人間だ。
なぁ君は考えたこと無いか?
どうしたものか僕は病を持った瞬間から変な事を考えるようになってしまったよ。
死したらどうなるのだろうって。
可笑しいだろう?誰も皆考えちゃ居ないさ、よっぽど暇な人以外ねあ、僕は暇な人の一部なのかな。フフ、真田に怒られてしまうかもね、そんな事考える暇が有れば復帰する為のリハビリでもしてろって。
でもリハビリしても考えてしまうんだ救いようの無い奴だろう?
いつも頭の隅に有る死への恐怖。
でも不死身にもなりたくないんだ、君が死んで僕が死なないのは悲しすぎる。
ねぇどうしたら良いのかな、死ぬか生きるかどちらも選べないんだ俺は
「幸村くん、」
「どうしたらいい…?」
貴方を救ってやりたいのに無力な私
多分それはあたしも隅には死への恐怖が有るからか。
「わからないよ」
無理矢理笑えば悲しむ君
「生まれて来なければ良かったかな」
そんな事言わないでなんて言えなかった。

夏の日、
幸村くんの生死を別ける午後3時。
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