□パラダイス
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あぁもう学校に行きたくない。
そう思ったのは5分前のこと

席替えをした。あーあ、ここの席気に入ってたのにな。なんてちらほら声が聞こえる。
まぁそれは仲の良い友人が近くだったからであろう。 あたしはと言うと早く席替えをしたい気持ちでいっぱいだ。
何故かと言うと隣の席になって欲しい人が居た。
2年間、クラスが違って話したのも数回の彼。テニス部らしいがあれは見に行けない(色々怖すぎる)
だからそりゃもうクラス替えの時、彼の名前とあたしの名前が一緒のクラスにあった時はもの凄くはしゃいだ。

今日はクラス替え…進級してから一回目の席替えだ。

「あ、俺11番だ。」

もう既に彼は、向日くんはクジを引いたのか自分の席を確認中。
11番か、 よし。 当たれ当たれ当たれ!
そう念じてクジを引けば手に有るのは2番とかかれた紙くず。

「あ、」

見間違いかと思い、もう一度クジ番号を確かめる。 がと、紙くずには赤い文字で2番とかかれている。
あぁ、なにこれ 最悪。
これ程2番を恨んだことはないだろう。 紙くずをぐしゃりと潰しゴミ箱に捨てると席を移動しようと机を持ち上げる。

「学校行きたくなーい…」

ぼそりと呟いて席についた。あぁ向日くんの隣の席の子誰だろう。 気になってみてみたら。

「2番ってここか?」
目の前に向日くんが居た。(え、なに)
手には2番とかかれた紙くず。

「あ、あぅ」

なんつー声だしてんだよ! やばい。と思ったときにはもう間に合わなく、案の定突っ込まれた。

「今日から隣!よろしくな、」

え、11番じゃなかったの?
慌てて聞いたら、不貞腐れてそっぽ向かれた(え、あたし何か言ったっけ)

「あんなぁ?」

聞いた瞬間吹き出してしまった。

お前の隣に居たいんだよ

(うわ!きったね!) (え、そそそれは期待して良いの?) (さー?)


20071203




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