ノート2

□オタクは話好き
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「新八の勇姿を録るアル」
と言って神楽はビデオに手をかけた

俺、坂田銀時は今日も平々凡々に日を過ごす予定だった

いつもながら仕事があまり入って来ない日はテレビをBGM変わりにジャンプを読む位しかやる事がない…

もっとも…恋人がいれば話は別だが、その恋人は生憎仕事真っ最中だったりするわけで……

「あらら…なんか白熱しちゃって…まぁ…」
なんてオバチャンが第三者的に言う事を思いつつ、テレビの画面に収まってる新八をちらりと見る

『ちょっと良いですか?』

ゴスロリの服に身を包んだ女の子が話し掛ける

淡々と喋りながら真っ黒な唇で攻撃をし始める
新八も頑張って応戦するが、いとも簡単に返され怯む

すると2次元オタクが暴走をし始め、乱闘騒ぎになった

「オイオイ……穏やかじゃないな…」

ハラハラ…いや少しワクワクしながら乱闘するオタク共を見てると、新八に攻撃をしかけた女の子がアップになり……

「?…………………




!!」







何処かで見掛けた事があるな…と思って目を凝らすと、そこには…

ゴスロリに身を包んだ女の子は俺の恋人である土方十四郎だった……
「何……してんの?」

戸惑い気味に話し掛けると、ゴスロリの女の子は瞳孔が開き気味の瞳で上目遣いにポツリポツリと黒い唇を動かし始めた

「真選組を辞めてきたで御座るぅ」
「ござるっ!?」

いくらなんでも唐突過ぎて言葉に詰まった
あまりの俺の反応に変わって新八が尋ねた

「辞めたって…なんでですか?」

女になっても土方十四郎は真選組を守ってきたんだ…
それを…辞めた?信じられなかった

「元々向いて無かったんで御座るよ」

あまりの風貌と話し方の変化に、憤りを覚えてしまう
頭を抱えてうなだれる俺を無視して、十四郎…トシは神楽に話し掛けた

「神楽氏〜その服どこのコスプレ屋で買ったで御座るか!?
良いなぁチャイナ可愛いくて…」
「なんならトシちゃんも着るアル!トシちゃんもチャイナ似合うと思うアル!!」
「え〜だって神楽氏みたいにスタイル良くないで御座るよぅ〜」

いや…スタイルは良いよ…俺が保証する

いや、そんな事じゃなくてさ!


嗚呼…もうどうすんの……どうしたのよコレェェェ!!!



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