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□無題
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「え……?」




忍足くんは教室を出て白石くんや小石川くんが居る所に行って廊下を歩いて行った


なんや謙也、告白か
うっさいわ白石
断ったん?もったいなー
小石川もうっさいー、はいはい、もーこの話終わりー
えー終わりかいなー


小さくやけど3人の話し声が聞こえた
うちは屋上に向かって走った

大好きな忍足謙也くんに告白した
でも、断られてしもた


(なんでうち、フラれたん?)


考えたら考えただけ涙が出てきた
拭っても拭ってもとまらへん

正直、自信はあった

初めて席が隣になって、
少しやけど飼ってるペットの話して、
写メ交換とかして、
たまにテニスの試合とか観に行って、
うちを見つけたら手振ったりしてくれて、

うちはいつの間にかめっちゃ忍足くん好きになってて、
でもどこかで忍足くんももしかしたらうちの事……
なんて、自意識過剰に思ったり、




  すまん、
  俺、好きな奴居るから




確かに忍足くんはそう言った
何でや、誰や、
めっちゃ悔しい、
あんなにうちに優しくしてくれたのに他に好きなひと居るとか、


(ほな、うちにあんな優しくすんなや!)
(あんなにドキドキしたん、初めてやったのに!)



「あほ!忍足くんのあほー!」


涙でぼろぼろになった顔で、大声で、まだ涙を流しながら、屋上で泣き叫んだ


(0406)

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