BASARA夢

□甲斐の虎、御勅使川に死す!
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別の声に縁側の方を向くと、紫苑が立っていた。



「紫苑」

「政宗様、傷は塞がったばかりなのですから、あまり無理はなさらないで下さいね」

「Ha、相変わらず心配性な奴だな」

「忠告はしましたからね、もしそれで傷口が開いたら…」



ゾクッ



政宗と小十郎は、紫苑の背後に黒い影が見えた事に寒気を感じた。



「解って頂けましたか?」

「お、OK。肝に銘じておくぜ…」



僅かに動揺しながらも返事を返すと、紫苑は「それと…」と付け足した。



「武田様がお呼びです」



その言葉に政宗は顔付きを変え、小十郎と共に信玄の元に向かった。














政宗達が話し合いをしている中、紫苑は次の出陣に向けて準備をしている途中、小十郎がやって来た。



「小十郎様、お話は?」

「終わった。それと…」

「?」

「お前に話がある、来い」

「え…え?私ですか?」

「ああ」



先を歩く小十郎の後を進みながら、紫苑は呼ばれる理由を考えていた。


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