BASARA夢
□動き出す戦乱
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バンッ!
屋根から現れた何かが政宗に刀を向けたが、それよりも早く政宗は刀を抜き、それを斬った。
「がっ…」
政宗が斬ったもの、それは黒装束を着た忍だった。
「間者か」
「こやつは…織田の手の者のようです」
小十朗は顔を覆っていた布を取ると、織田の家紋を見付けた。
「随分温い事してんじゃねぇか」
「政宗様…」
「望む所だ。魔王のオッサンがその気なら、この独眼竜、伊達政宗が受けて立つぜ。小十朗!」
「はっ」
「戦の仕度をしろ」
「承知!」
小十朗は立ち上がり、部屋を出ようと襖を開けた。
「っ!」
小十朗は驚いた声を上げ、その声に政宗も顔を上げた。
「紫苑…」
小十朗が開けた襖の向こうには、紫苑が立っていた。
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