BASARA夢

□小十郎と畑
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「何を意気がっているんだ?」

「小十郎様」

「あ、片倉様だ!」



小十郎の登場に、小十郎は駆け寄った子供達に合わせるようにしゃがんだ。



「今ね、皆で決めたの」

「紫苑姉ちゃんは、俺達で護るって!」

「お姉ちゃんを虐める人は、あたし達が許さないんだから!」

「そうか。それはいい事だ。だが、誰かを護りたいなら、力を付けないとな」

「どうすればいいの?」



子供達の問いに、小十郎は畑の方を向いた。



「畑を耕すのは結構体力がいる。そして毎日同じ事をすれば、自ずと力が付く」

「片倉様もやったの?」

「ああ。俺も畑をやっていて力が付いた。だから、お前等も親の手伝いをすれば、力も付くし親も喜ぶだろうな」



最もな答えに、子供達は直ぐに畑にいる親の元に向かい、畑の手伝いを始めた。



「口がお上手ですね」

「事実を伝えただけだ」



小十郎は紫苑の隣に腰掛け、慣れない手つきで畑を肥やす子供達を見た。


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