BASARA夢
□雨の日のお茶会
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「前田様は大切にしてあげて下さいね、ご家族の方を」
「お、おう!」
向けられた笑顔に慶次はそっぽを向いて茶を飲んだ。
すると
「おい、風来坊」
「ブッ!」
背後から別の声が聞こえ、驚きながら振り向くと、不機嫌な政宗が立っていた。
「あら、政宗様」
「よ、よお。独眼竜」
「テメェ、何呑気に紫苑とTeatimeしてんだよ」
「てー?だってよ、こんな大雨の日にやる事なんてないだろ?」
「Ah?」
政宗は鋭い左目で慶次を見下ろし。
ゲシッ!
「「あ」」
慶次を蹴り落とした。
「いって!何すんだよ独眼竜!?」
「暇ならさっさと帰れ。こっちはお前に構ってる程暇じゃねぇんだ。紫苑!」
「はい。失礼しますね、前田様、夢吉君」
紫苑の名を呼んで政宗は去り、紫苑は夢吉を下ろし、慶次に礼をして後を追った。
「全く、素直じゃないね〜、独眼竜も」
「キィ」
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