BASARA夢

□風来坊登場
2ページ/6ページ


「姐さん!助けて下せぇ!」

「今回の敵の大将が腰抜けな野郎で、筆頭思う存分やれなくて苛立ってるんすよ!」

「お願いします姐さん!筆頭を止めて下さい!」

「…おい、テメェ等」

「「「「ひぃッ!!」」」」



必死に助けを求める兵達にどす黒い声が掛かり、兵達は紫苑の後ろに隠れた。



「女に助けを求めるたあ、随分と腰抜けになったもんだな…アア゛!?」

「「「「ひいぃぃッ!!」」」」



政宗の不機嫌な雰囲気と鋭い左目に、兵達は震え上がった。



「まあまあ政宗様、とりあえず落ち着いて下さい」

「Ah?だったらテメェが代わりに相手をするか?紫苑」



以外な一言に、紫苑は思わず目を丸くした。



「構いませんが…」

「な!?姐さん!」

「何言ってるんすか!?」

「姐さんが相手したら一たまりもないっすよ!」

「そうっすよ!姐さんが怪我しますぜ!」



必死に止めに入る兵達の言葉を流し、紫苑は政宗にニッコリと笑って。



「政宗様が私の代わりに薬を調合して頂けますか?」













「…小十郎呼んで来い」

「承知致しました」



短く命じた事に紫苑は一礼して鍛練場を放れ、その無駄のない行動に兵達は口をポカンとしながら見ていた。

紫苑が鍛練場を出て暫くするとまた騒がしい音が聞こえ、紫苑は笑いながら小十郎を探しに向かった。


.
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ