BASARA夢
□政宗、屈辱の撤退
1ページ/7ページ
進軍を続ける伊達軍。
小十郎は同行している慶次が魔王の間者かと疑うが、政宗は気にする事なく進む。
だが途中、長篠で待ち伏せしていた浅井軍に道を塞がれ、後方に現れた織田の軍勢に慶次は陣を放れた。
「あの野郎…前田慶次はお膳立てを終えて、本隊に戻った模様です。織田は我々と武田、上杉をこの長篠で一度にねじ伏せるつもりかと」
「上等だ、partyが派手になるってもんだぜ。…紫苑!」
「はい」
政宗に呼ばれ、小十郎の横にいた紫苑は少し前に出た。
「お前は下がってろ。此処でお前を使う必要はねぇ」
「…解りました、ご武運を」
小さく頭を下げ、馬を走らせた。
紫苑が下がった事を確認し、伊達軍は浅井軍とぶつかった。
ブルルッ
「よしよし」
政宗の命に後方に下がった紫苑は馬から下りて、戦う伊達軍を見た。
初めて見た織田軍の威圧、それを考えていると、鳴り響いた銃声にハッ、とした。
.