BASARA夢
□出陣、伊達軍
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奥州から尾張を目指し、出陣していた伊達軍。
やがて辺りは暗くなり、野営の場を準備し、食事の支度や馬の世話に兵達は勤しんだ。
「なあ、ちょっと聞きたいんだけどさ」
「なんだい慶次さん?」
食事の支度をしていた兵の一人に、慶次は質問していた。
「あそこにいる全身布で覆った奴いるだろ?あれ誰だ?」
慶次は馬に水をやりながら撫でる布人物を指差した。
「誰って、慶次さんも知ってる筈だぜ」
「え?」
「あれ紫苑姐さんですよ」
話を聞いていた他の兵の言葉を聞き、慶次は驚いた。
「え、紫苑ちゃん!?何で紫苑ちゃんが!?」
「別に今回が初めてじゃないですよ」
「姐さん前にも俺達にくっついて戦に行きやしたし」
「姐さん以上に腕を持つ医者は、伊達にはいねぇからな」
その事情に慶次は面白そうな顔をし、紫苑の元に向かった。
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