BASARA夢

□二人の忍、風来坊再び
1ページ/9ページ


政宗達が織田との戦から戻って早三日。伊達軍の間には戦の話はなく、平和な日々を送っていた。



政宗は刀を振るい、時に物思いに老け込む事を繰り返し、小十朗は自慢の畑に性を出し、紫苑は薬になる葉を調達に出掛けていた。







ガサガサ、プチ、プチ



「あれから三日、政宗様は相変わらずだし」



奥州近隣の原で薬草を取りながら、紫苑は主の事を考えながら深い溜め息を付いていた。



「織田信長か…どんな戦だったんだろう」



別の溜め息を付き、空を見上げた時、何かの影が横切った。



「あ…」



その影も紫苑に気付き、そのまま。








ズル、ドシャ!



木から落ちた。



「だ、大丈夫!?」

「あ、ああ…て、…紫苑?」



木から落ちた人物は、以前出会った忍、かすがだった。



「やっぱりかすがだ、久しぶり。…落ちた所大丈夫?」

「ああ、大丈夫だ…しかしお前、此処で何をしている?」

「薬草を取っていたんだよ、政宗様が近い内に大きな戦があるから、それに備えてね。かすがこそ此処で何してるの?」

「私は越後に戻る途中だ」



立ち上がったかすがに怪我がない事を確認した時、ある事に気付いた。


.
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ