BASARA夢
□動き出す戦乱
1ページ/4ページ
小十朗の畑で手入れを手伝っていた紫苑。だが急に何かの気配を感じて、城の方を見た。
「おや、どうなさいました?紫苑様」
「あ、いえ…」
共に畑を手入れしていた老人に聞かれ、短く返した。
紫苑は立ち上がって服の埃を払い、老人に告げた。
「すみませんが、私は一度戻りますので、後をお願いします」
「はい、解りました」
深く問わない老人に一礼し、紫苑は城に戻った。
城では政宗と小十朗が向かい合い、話し合いをしていた。
「織田が動き出しただと?」
「は、その進行は早く、既に尾張の近隣諸国や村は焼かれたとの報告です」
「HA!流石魔王のオッサン。やる事がえげつねぇぜ」
「政宗様!そんな事を申してる場合ではありません!我等も早急に戦の…」
小十朗は言葉を止めて刀を構え、政宗も刀を取った。
「政宗様」
「ああ、解ってる」
二人は静かに会話し、辺りに気を配った。
.