BASARA夢

□戦の始まり
1ページ/8ページ


今川の首を取るべく、駿河へと向かった伊達軍。

そして、軍医として同行した紫苑は彼等とは共に。



「小十郎様の言った通り、良い薬草があるわ」



いなく、森近くの原で薬草を摘んでいた。











昨日、夜営した場所で小十郎に呼ばれた紫苑は、戦の間はこの場で待機していろと言われた。



「しかし、それでは私が着いて来た意味がないのでは…」

「お前の仕事は戦が終わってからだろう。それまでは留守番だ」

「…………それもそうですね」



呆気なく賛成した紫苑は、小十郎に言われた通り指定された場所で待機する事になった。











「政宗様…」



草を取る手を止め、ゆっくりと流れる雲を見上げながら、紫苑は政宗の心配をした。



「以前のように鬱憤を残さなければいいな…」



心配は心配でも、紫苑は政宗の機嫌の方の心配をした。


.
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ