BASARA夢
□騒ぎ場軍議
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紫苑は旅立つ慶次を見送り、軍議を始めると伝えに来た小十郎と共に広間に行くと、既に兵達と政宗が居座っていた。
「遅ぇぞ、小十郎。紫苑」
「はっ、申し訳ありません」
「前田様とお話をしていて少し遅くなってしまいました」
「Hum〜、まあいい、座れ」
「はっ」
小十郎は政宗から向かって左側に、紫苑は右側に座った。
だが兵達は、いつもはいない紫苑の存在に、少なからず疑問を抱いていた。
「これから軍議を始める」
政宗の声に、皆は彼に意識を向けた。
「今回、伊達は今川を攻める。と言っても戦法はいつもと同じだ。俺達は真っ正面から今川を叩く」
「っしゃあ!了解です筆頭!」
「この前の分も合わせて存分に暴れましょうぜ!」
「伊達の力を今川の野郎達に見せ付けてやりましょうぜ!」
「Shut it up!まだ途中だ!静かにしろっ!」
勝手に騒ぎ出す兵達に、政宗の怒鳴りが飛んだ。
怒鳴り際に政宗は紫苑をチラ見したが、紫苑は目を伏せて黙っていた。
それを見た後、再び兵達に視線を向けた。
「今回の戦には、紫苑を同行させる」
「「「「なっ!!?」」」」
政宗の以外な言葉に兵達は驚愕し、小十郎も何も言わずに紫苑を見た。
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