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□贅沢な日々
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私はらん。21歳。


2人のー、マネージャー?というのか。
いや、お手伝いさんの方が近い。


正直お給料はいらないような幸せな仕事だ。






朝9時



コンコンっ

ガラガラっ


寝室のドアを開ける。



「2人ともー起きてー」


彩「んー。」


夢「もう時間なん」


「2人今日何時までお仕事?」


「「17時」」


夢「えっ、彩ちゃん一緒じゃん!」


彩「ご飯でも作る!?」


「おっと、どっちから迎え行こ」


夢「彩ちゃんからにして!寒いから身体冷えちゃう、ツアーもあるのに」


彩「夢莉、やさしっ!!」


夢「あたりまえでーす」


朝から目覚めさせられた。毎日の事だけど。
いや、あなた達のベッドはダブルなんです。
何で一身同体みたいな距離で寝てるの。
もはや距離もなかったけれども。



「いちゃいちゃは後にして、間に合わん」


ほんとはもっと見たい(耐えろ変態)





まだ寝起きで、ぼーっとご飯を食べる2人


彩ちゃんが口から何かこぼせば夢莉ちゃんが何も言わず拭いてあげる。



出発の時間になり車に乗ってからは何かを話すことも無く、ただ手を握りあっている。





「じゃ、彩ちゃん行ってらっしゃい!」


彩「らんありがとな!
夢莉〜、行ってくるな?」


夢「うん、行ってらっしゃい!
そんな可愛い顔で見られたら行かせたくなく なるじゃん笑」


チュッ



彩「行ってきます」

夢「行ってらっしゃい」


彩ちゃんがマネージャーさんと合流したのを確認してから出発する。



夢「あー、寂しい」


「いや!早いねん!笑」


夢「なー、今日彩ちゃんめちゃくちゃ甘えたさんじゃなかった?」


「私から見たらいつもと変わらんかったで?」


夢「あー、会いたいなー」


「今日も頑張って来てくださーい」


夢莉ちゃんも仕事場に降ろす。


夢「ありがとう!行ってきまーす」


「行ってらっしゃい!彩ちゃんの後に迎え来るわな」





さっ、これからはというと、
家の片付けをし、時間があればどちらかの仕事場に顔を出す。


家の片付けはめちゃくちゃ時間を使う。
なんせ、2人の家は大きすぎる。。。


家でずっとくっついてるから、1Lでも十分だと思うのだけれど。。



玄関には2人の写真が飾ってあって、
リビングに行けば大きいテレビ、ソファー。


彩ちゃんの部屋にはギターが綺麗に並べられていて、BL漫画とのカオスな空間。


夢莉ちゃんの部屋はほぼ、洋服。
服屋さん始められるくらいはありそう。
カメラも置かれていて、彩ちゃんの写真が飾られている。



自分の空間をちゃんと確保している所も2人らしくて、2人が別れるなんてとうてい想像もつかない。






そして住まわせてもらってる私の部屋。
私の部屋ではヒョウモンちゃんを飼っている。

夢莉ちゃんが、飼いたいけど忙しくてお世話が出来ないと悩んでいたから「私がお世話する」と飼ってしまった。


夢莉ちゃんが悲しむのは見たくない。
もちろん彩ちゃんも。




飼い始めたばかりで名前はまだ決まっていない。





2人の寝室。


ダブルベッドだけど、2人は毎日くっついて寝てる。

たまに聞こえてはいけない声が私の部屋に聞こえることは言えるわけもない。

言うはずもない。


2人が幸せならそれでいい。うん。()





掃除を終えて、一息つこうとしているとき


ピコンっ


“らん今何してんの?“


“今すること終わった“


“じゃあいつものとこ来てー“




車を走らせる。気づけばもうお昼。



「お待たせ」


「大丈夫、私も今さっき来たとこー」


来たのは行きつけのカフェ。誰かさんが
東京でお仕事があって大阪から来た時はいつもここで会う。
中に入って席につく。


「今日も握手会なん?」


「そう、今日は大握手会やからお昼で終わりやねん。朱里ちゃんは丸1日あるし、凪咲は後輩に連れられて消えたし笑」


「私の優先順位低ない?3番目やん」


「いや、正確に言えば4番目やで笑
夢莉仕事なんやろ?」


「私の中では1番やのにな〜笑」


「冗談やって笑」





続く


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