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□左腕
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今日も孤独を感じて、左腕にスタンプひとつ。


会いたい。早く。溺れたい。溺れさせたい。











「ゆうり、ダメって言ったやんか」


「だって、」


「だってやあらへん、我慢できひんの?」


「毎日会いたくて、ずっと一緒にいたくて。
でも会えない。何のために生きてるんだろうって」


「ちゃんと会えるって、今日みたいに。な?」


「ごめん、」


「私も毎日ゆうりのこと考えてるんやで?」


「まだ?」


「えっ?」


「会ってもまだ我慢させるの?」


「なぁ、ゆうり、わかってんっ、、のっ、、」




理性なんて私に存在するのだろうか。




「目の前にいるのに触れさせないって厳しくない?」


「まだ話してるやんか、、、」


「すき」


「ゆうりってば!!」


「グズッッッ」


「え、泣いてるん?」






私の愛は重すぎるのですか?
私の一途な思いは迷惑ですか?




「ゆうりおいで?」




今日だけは甘えさせてください。





あなたのカラダはほんとうに細くて今にも折れそうだけど、あなたの鼓動で私は充たされる。





「すき、大好き、愛してる、」


「私も好きやで?でもゆうり、、力が強いっ」


「あ、ごめん。」


「そんな悲しそうな顔しやんとって?
せっかく一緒におるんやからさ。」


「甘えたい?」


「ううん。」



今日は甘えていい日。いつもは甘えられたい日。




「さやかちゃんあったかい」


「ゆうりもあったかいで?」


「違う、心が」


「何言ってんの笑」



あなたは優しくて、きれいで、かっこよくて、儚くて。



「ちゅーしよ?」


「えー、私からするん恥ずかしいなー」


「もういいや、おやすみ」


「ねぇゆうり!?ごめんって!!するから!」



知ってるよさやかちゃん。
かわいいね。



私があなたに背中を向けても、あなたはその背中を追ってくれる。

やっぱり甘えられる方が私は好き。



「なぁゆうり?怒らんとって?」



あなたの方に振り返れば、困った顔の上目遣い。これが反則なんだけどな。。




「はい、ちゅー」



部屋中に響くこの音に快感を覚える。




「ゆうり腕出して?」


「はい」



私の左腕。寂しさの証。赤く染まった肌。



「自分でつけて痛くないん?」



「痛い。でも会えないよりは全然痛くない。」



ドンッ


ベッドに倒した時に見せるその焦る表情。



「そんなことよりさ、触れたいんだけど」


「優しくしてな、、?」



私のスイッチってどこにあるんだろう。
止まらないよ、さやかちゃんへの愛。



「んっ、、あっ、、」


「つけていい?」


「見えへんところにな、、」



お揃いにでもしようか。



「ねぇ、さやかちゃん、胸大きくなった?」


「ゆうりのせいやろ、、」


「ダメじゃん、、他の人が寄ってくる。。
どうしよう。私のっ。」


「何言ってるん?」


「私のさやかちゃん。。」


「ゆうりの私やで?」


「ふっ。じゃあ好きにしていいね。」


「もう!ドSゆうり!!」




ほんとうにあなた以上に愛せる人はいなくて。







「んっ、、」


「ねぇ、どうしてほしいの?」


「、、愛して、、、」





ずーっと愛してるよ、さやかちゃん。


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